鱧(はも)の話

まだ5月の下旬だというのに、連日夏日だ真夏日だと茹で上がりそうな天気予報が続きます。
気温が高いせいでしょうか、梅雨を前にして今年は鱧も安定して水揚げされています。

 

関西で生活しているとハモはかなり日常で見かける魚なのですが、東海、関東以北になると結構珍しい部類に入るそうです(と、お客様が仰ってまし た。)

関東、関西問わず、ハモがどんな魚なのかはご存知無い方が多いようなのですが、見た目はウナギ・穴子と同じく細長い魚です。
見慣れてなければ見分けにくいのではないでしょうか。

実は非常に凶暴な魚、鱧

はも
鱧の語源は「はむ(食む・喰む)」でして、とにかく牙が鋭く凶暴な奴です。

 

昔まだまだ修行中だった頃、ボーッとしていたら鱧に親指を食いちぎられそうになったことは忘れられない思い出です(笑)

 

生命力が強く、水揚げされてからも3日間くらいは生きているそうです。(だから、平安時代でも内陸部の京の都まで生きたまま運べたのだとか。)

 

なお余談ですがウナギも相当凶暴です。
ウナギは牙こそありませんが、腕にまきつかれたときは本当に血が止まるんじゃないかと思うほどに締め上げられました。
その点、穴子は可愛らしいもんです。

鱧は淡く上品な味わい

このように猛々しい魚ですが味は本当に上品な旨味。
当店の鱧すき鍋はくどくないように軽い味付けにしていますが、玉葱ベースの出汁とも相まって本当に芳醇な風味に仕上がります。

 

6月に入ると一気に鱧の需要が高くなる(=仕入れ値が1.5~2倍ぐらいになる)ので、現在行っている「会員様限定・鱧鍋セール」は5月末までです

 

 

鱧の走りである6月は、梅肉ポン酢でいただくあっさりした「鱧しゃぶ」の方が個人的にはおすすめ。
去年「少し物足りない」とご意見があったので、今年から鱧しゃぶ鍋だけ少し増量しています。
梅雨の湿気に負けないようにさっぱりとした鱧しゃぶで涼を感じてください。

 

去年はあまり仕込めなかった実山椒も今年はきっちり仕込んでいますので、鱧の半端な切り身で作る佃煮も順次ご用意していきます。

今日は実山椒の仕込み

 

 

 

店の外がなんだか暴風なのですが、雨でも降るのでしょうか?

そろそろ梅雨入りが近いですね。

気圧が下がると頭痛がひどくなる私に梅雨は大敵なのですが、負けじと頑張ります。
ではまた


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