吟醸香とはどんな匂い?

今日の営業中の1シーン
注文を受けて司牡丹さんの船中八策(日本酒)を開栓したスタッフEが突然、

船中八策、ぶどうみたいな匂いがする!!美味しそう!」と叫びました。
船中八策

濃醇な旨味の船中八策。吟醸香も素晴らしいです。

前々から私がそう言ってたにも関らず、ラベルの”超辛口”に気圧されていた甘口好きのE。
先入観は新たな出会いを阻みます。酒然り、人然り。

 

日本酒の吟醸香ってどんな匂い?

でもこの吟醸香というやつ。どんな匂い?と聞かれたら案外分からなくないですか?

 

日本酒、特に吟醸酒がもつ芳香は、簡単に言うと酒造りの過程でアミノ酸が出す果実に似た香りのことです。

 

たまに、”人工的に後付けした匂い”だと認識してる方がいらっしゃいますが、微生物同士のせめぎ合いの結果生じるごくごく自然の香りです。

 

具体的にはバナナ・リンゴ・ぶどうやアセロラのようなものまで、酵母の種類などで変わりますが、自然でくどくない甘い香りがします。

 

少し脇道にそれますが、高級なワイン扱ってらっしゃるお店ってワインセラーやカーヴの中で日光を避け、温度・湿度も管理して大事大事に保管してますよね。
日本酒も同様です。
どんないい日本酒でも、ずさんな管理をしていたら飲めたものではありません。
特に吟醸香なんて揮発性なので、ふっ飛んでってしまいます。

 

日本酒は繊細なので、日光はもちろん蛍光灯の明かりでも変質してしまいますし。

 

当店は「料理主体、日本酒はその引き立て役」との認識ですので、あまりに香りが強いものはそんなに買ってこないですが、
たとえばご自宅で日本酒をたしなまれるとき、味だけでなく香りも楽しむのなら、保管に気を使っている信頼できる酒屋で買い、ご自宅でも冷暗所で大切に保管していただきたいものです。

 

それが、わずかな違いにまで神経を尖らせて酒を醸してくださった、杜氏や蔵人の方々に敬意を表することにもなると思います。

 


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