最近、例年と比べても「はも」のお問い合わせが多いです。 ブログに書くのも鱧のことばかりです。 他の商品も色々と作っているのですが、いかんせん写真をあまり撮らないのでついつい後回しです。
その内に写真を撮れたら書きます。
多分。
・・書くかもしれません。
(お知らせ:2019年の鱧鍋は5月16日から販売開始です) → 淡路の鱧
「鱧すき」と「はもしゃぶ」それぞれの特徴

はもしゃぶ と はもすき の違いとは?
一番よく聞かれるのはこの質問ですので、作り方を追いながら説明します。

鱧を捌きましたら、とりあえず「鱧だし」を作ります。 鱧のアラと昆布からとる出汁で、あらゆる鱧料理に使います。 (↑ 一番だしと比べると少し黄色みがかった出汁です。)
ちょっとだけ手間と時間がかかる作業です。 そういう意味では、かつお節と昆布でひく白出汁(一番出汁)は楽です。かつお節を発明した人は素晴らしいなと思います。
はもすき と はもしゃぶ の大きな違いは3つ
鱧しゃぶ
鱧しゃぶはこの鱧だしをそのまま使い、薄切りにした鱧を出汁でしゃぶしゃぶにし、ポン酢などにつけて食べます。(当店では鱧出汁と別の出汁をブレンドし味を調え、梅ポン酢をつかいます)

薄切りにしているので、鱧の身はすぐにキュッと締まり、しっかりとした歯応えが味わえます。 ポン酢なのでさっぱりした味わいです。
鱧すき
鱧すきの場合、だしに味醂・醤油などで味をつけた出汁を使います。
”出汁そのものに味がついている。” これがとりあえず1つ目の大きな違いです。
もともと淡路島の料理である鱧すきに欠かせないのは、「淡路の玉葱」。

甘く旨味の詰まった玉葱が、味のついた鱧出汁と混ざるのですから、それはそれは豊潤な出汁に仕上がります。
出汁の味が染み込んでいくのでポン酢など使わずそのまま食べます。(好みで一味や柚子胡椒など)
それが2つ目の違い。
「はもすき」の鱧は湯引きサイズに切りますので、鍋に落とすとくるんと丸くなり、口にすると、ほろっと崩れる食感となります。 「はもしゃぶ」のぎゅっと締まった食感と比べると、別の食材のようにさえ思えます。
”異なる食感”が3つ目の違いです。
鱧すきと鱧しゃぶ、どちらがおすすめ?
そういう訳ですので、2番めにお問い合わせの多い 「どちらがおすすめですか?」 にはお答えできません。
ご自身の気分でお選びください。
個人的には「はもすき」の方が好みですし、人気があるのは「はもすき」の方ですが、お客様のご意見をお聞きしている限り必ずしも皆様がそうだという訳ではないようです。
強いて言うなら、
ハモも他の魚と同じく ”夏は脂分が少なく、秋から冬に近づくにつれて脂を蓄える”ようになります。(生き物全般にあてはまりますが) なので、出始め5月〜6月頃(脂のうすい時期)は さっぱりした「鱧しゃぶ」、 脂がのってくる7〜9月頃は「鱧すき」 に向いているとも言えます。
比較的、長い時期出回る魚ですので、それぞれの季節の味を楽しむのもお薦めです。
こと9月〜10月の「黄金鱧(こがねはも)」と呼ばれるシーズンは脂も強くなり、はもすき鍋にはもってこいです。
お盆までにしか鱧すきをお召し上がりになられていない方は是非とも一度秋の鱧鍋をお召し上がりいただきたいと心から思います。
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