被災酒の話・つづき

ユッケ事件、どんどん飛び火して行っておりますね。
卸の肉屋、事件の前日にえびすのユッケを紹介していた某テレビ番組
まだまだ出てくるかと思いますが、近年着々と食品に対する信頼が失われていきます。
同じ業界に働く人間としても、残念というか憤りを感じると言うか・・ヒトの弱さみたいな部分が出てきますねぇ。
ウナギの産地偽装事件に対する教訓はどこへやらー
さてはて、そろそろ本題に。

 

 

被災酒

前稿の「被災酒」の具体的な紹介しとこうかと思います。なくならない内に。
於茂多加 茜孔雀 亜麻猫

 

あと写真撮ってないのも2本ありますが、まずはこの3本。
宮城 阿部勘酒造  於茂多加(おもたか)
秋田 新政酒造   亜麻猫 ならびに 茜孔雀

 

 

於茂多加以外は震災以前から注文していたもので「被災酒」と呼ぶべきは於茂多加のみです。
被災酒 って何ぞや?」 て話ですが、 ”震災発生時に瓶が汚れたり、ラベルが傷ついたりと商品価値が無くなってしまった酒 ” のことです。
醸造元である蔵が無償回収・交換したのですが、当然莫大な数です。そこで、「酒蔵の損害を少しでも減らせないか?」 と思案したまるひろ酒店さんが、回収した中で品質には問題がないもの(案の定、数は少なかったらしいですが・・)を引取り、当店のような料飲店に声かけていって下さった訳です。
念のため(笑)、私が試飲という名目で飲んでおきましたが、全く問題はありませんでした!
というか、ラベルもそんなに汚れてないやん。というのが正直な感想です。もっとヒドイ有様やと思っていただけに。
東北の水質とでも言うのか、やわらかいすっきりとした口当たりで飲みやすいです。
もうちょっと寝かせてやりたいな、とも思うのですが。

 

ところで、お店で実際にメニュー見た方はお分かりかと思いますが、特に被災酒だけを強く推してるわけではありません。
被災地支援が必要であるのはもっともなのですが、それだけではないんですね。
既に、震災がらみで60以上の会社が倒産に追い込まれ、まだまだ増えていくと思われます。
1995年に阪神大震災に罹災した地元・神戸(灘)の酒蔵をとってみても、蔵が再建できたのはつい5年前だったりと、まだまだ苦しい状況なわけで決して「復興」できている訳ではないんですよ。
支える側も、支えられる側も今は厳しい状況である、としか言えないんです。正論・異論どっちなのかは知りませんが、そんな二択で選べるような現実はありえませんしね。
まずは、日常を日常として過ごしていくことが肝要かと。
「当たり前にすることが実は何よりも難しい」。何度も耳にしたことのある言葉ですが、結局そういうことだと思います。
ではこのへんで。
お酒について何も紹介してませんでしたが、ご愛嬌で。
東日本大震災 東北支援 がんばろう日本 復興


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