紅葉鯛とキノコの鯛しゃぶ鍋
この秋に作り方をがらっと変えた鯛しゃぶ鍋セット。
直接メールをいただいたり、お電話をいただいたりしていたのでご好評であることは存じていたのですが、レビューを書いてくださる方は非常に少ないのでもう諦めておりました。
鯛しゃぶに限らず、どの商品でも大体そうですし。。。。。
そこに頂きました商品レビュー!
(画像クリックでレビュー本文へ)
実にありがたい限りです。
鯛しゃぶ鍋セットも11月末までの販売としておりますので残り4日しかありませんが、しっかりと有終の美を飾れるように頑張りたいと思います。
旨味成分の話
昨年までの鯛しゃぶ鍋をご存知でない方にとっては具体的に何が変わったのかわからないと思いますので、簡単に説明しておきますと「だし」を変えました。
昨年までは鍋セットに昆布をおつけしているだけであり、味はポン酢任せでした。
それを、今年からは当店で調合した出汁をお付けしポン酢などを使わずに出汁の味だけでお召し上がりいただくように変更したわけです。
グルタミン酸・グアニル酸・イノシン酸
ここから少しカタカナが並ぶので読みづらくなりますが、食材の旨味成分にはいろいろな種類があります。
一番有名なのがアミノ酸系の旨味成分、グルタミン酸でしょうか。
グルタミン酸は昆布などから抽出される成分で醤油などにも含まれていますが、以前、化学調味料が問題になったころによくその名前を聞いたものです。(主な化学調味料の主原料がグルタミン酸ナトリウム)
ほかに肉や魚などに含まれるイノシン酸、きのこ類に含まれるグアニル酸、アスパラに代表されるアスパラギン酸などなど色々な旨味成分があり、それらを掛け合わせることで相乗効果が起こりより美味しく感じられます。
そんな難しい言葉にしなくても、たとえば汁物に少しキノコを入れただけでぐっと美味しくなる というのは誰しもが経験したことがあると思います。それと同じようなものです
鯛しゃぶの作り方を変えようと思ったのは、旨味成分の濃さとバランスを調えることで、出汁の旨味だけで成立する鍋が作れないかな? と思ったのがはじまりです。
ところで、外食や既成品というものは家庭よりも塩分か糖分が高いです。
和食だからそんなことないでしょ? と稀に聞かれますが、和食ではほとんどが濃口醤油ではなく薄口醤油です。その時点で家庭で作るときの料理よりも塩分高めですよ。
しかし今回はあくまで旨味を前面に出したかったので、塩分をなるべく抑える方向で調整しました。
なので、自分で試食したときの感想は「美味しいけれど、人によっては物足りないと思うかも知れない」でした。
ですが結局その配分で押し通し、冒頭のとおりご好評いただけたようで本当にやれやれです。
残り4日、鯛しゃぶをきちんと締めくくれば、また新しいなにか考えようと思っています。12月の繁忙期なので年内どこまで出来るか分かりませんが、当店にしか作れない味を育てていけるように頑張ります。
鯛しゃぶ鍋セット :
それではまた。