シンプルでも心に残る料理を

この記事は、悠里の母体となった和食店「ゆうり」のブログですが、なかなか気の利いたこと書いているので転載することにしました

なす田楽

朝晩がめっきり寒くなって参りました。 そろそろ冬がやってくるのだなーと実感します。    

忘れられない味、料理とは何なのか?

先日、半年ぶりにお見えになられたお客様。 鯛めしコースをご予約いただいたのですが、ご予約の際、 「お茄子の田楽を出していただけますか? あのお味が忘れられなくって〜」 と仰られました。(もちろん出しました)   この言葉を最初に聞いた瞬間は色々と複雑な心境だったのです。 茄子の田楽は調理過程だけ見れば、茄子を切る➙揚げる➙味噌と葱のせて終了。な簡単なものですから。 しかしながら、田楽用の味噌を作るのに数時間必要。揚げるときの温度も見誤ると失敗です。 そう考えてを詰めていけば、決して簡単なことではないのだなと。   料理とは 素材に手を加えて食べやすい状態にすること ですが、 ついついやり過ぎてしまうことがあるのです。 それは見た目を華美にしよう とか 複数の食材を組み合わせた複雑な味わいを表現したい とか、 いたって真面目な理由からそうなってしまうのですが、結局、心に残るのはシンプルなものではないかな と思います。     いつも自戒していることでもありますが、料理が技術自慢になってしまわないように、 手間はかけても、それがけばけばしくなってしまわないように、心に残る一品を作ることを考えていきたいと思います    

*ゆうりのお取り寄せ 「田楽味噌」

田楽味噌 300g 田楽用味噌 300g


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